一人で転職活動をするのは不安という方へ。デザイナーの転職におすすめのエージェントサービス4選

一口に「デザイナー」という仕事であっても、制作会社でのクライアントワークをメインにする人もいれば、インハウスデザイナーとして勤務する人もいて、その仕事内容は様々です。また、その勤務体系についても、社員や業務委託、契約社員など、デザイナーのライフスタイルに合わせて多様な働き方が存在します。

もちろん、同じ企業で長く何年も働くという選択肢を選ぶことはできますが、「新しい業務にチャレンジしたい」というときや、「フリーランスをメインにした働き方に切り替えたい」というときなど、デザイナーのキャリアの節目節目で視野に入ってくるのが転職です。「転職した方がいいのかな?」という気持ちが芽生えたときに、転職活動をサポートしてくれるサービスを知っていると、不安なく次のキャリアの選択肢を考えることができます。もちろん、「どうしてもこの企業を受けてみたい」という気持ちがあるのなら、自由応募や転職サイトを利用した転職活動を行うのがベターですが、まだ明確に自分のキャリアが見えていない場合などは、誰かと話をしながらこの先のキャリアを考えていきたいという人も多いでしょう。そういった人は、転職エージェントサービスを利用して転職活動を行うのがおすすめです。

最近ではエージェントサービスを提供している転職サービスの数も増えてきてはいますが、デザイナー職の求人やクリエイターの求人をメインで扱っているサービスはまだ数が少ないこともあり、どんなサービスを利用すればスムーズに転職活動ができるのかが悩みどころです。本記事では、私が実際に転職活動に利用してみて、デザイナーの転職活動におすすめだと感じたエージェントサービスを、自分の経験談やサービスの特徴も踏まえてご紹介します。

この記事はこんな方におすすめ

  • 転職を考えているけれど、どのサービスに登録したらいいか分からない
  • デザインに強い転職エージェントサービスってないのかな
  • 自分にあった転職エージェントサービスを使いたいので、それぞれのサービスの特徴を知りたい

この記事を書いた人 : que

新卒で入社したのはシステム開発会社ですが、デザイナーになることを諦めきれず、未経験でデザイン制作会社に入社。その後、ベンチャー企業のアプリ開発や大手サービスのインハウスデザイナーなど、様々な仕事を経験して今に至ります。気がつけば、メジャーな転職支援サービスは大体使ったことがあるような・・・。決して褒められた経験ではないですが、そういった経緯を経る中で、デザイナーやクリエイターにおすすめできる転職サイトや、サービスの特徴などに関する知見は溜まってきたように思います。本記事の内容が、キャリアアップやスキルアップに悩んでいるデザイナーの方の助けになれば幸いです。

目次

事前知識:転職エージェントサービスとは?

最近では「転職エージェントサービス」いう言葉を耳にすることが多くなってきました。以前であれば、転職といえば「求人サイトや企業のサイトから自分で応募するもの」というイメージが強かったですが、最近ではリクナビマイナビなどの、大規模な求人サイトを運営している企業であってもエージェントサービスを取り扱っていますね。でも、わざわざエージェントサービスを使って転職活動を行うことには、いったいどんなメリットがあるのでしょうか。

まず第一に、「エージェントサービスを利用して転職活動を行うメリット」として挙げられやすいのは、「自分で求人を探して転職活動を行うよりも楽である」という部分でしょう。転職サイトから自分のスキルにあった求人を探すためには、様々な条件から自分に合った企業を検索して、求人の内容や採用条件などをじっくりと吟味する必要があります。その点、転職エージェントサービスを利用すれば、担当のエージェントが求職者のスキルや要望を確認して、その人に合った求人を複数紹介してくれます。また、このとき、その人のスキルと照らし合わせた上で、非公開の求人なども紹介してくれることがあるので、一般に公開されている求人を闇雲に探すよりも、応募の選択肢が増えるというメリットもあります。また、自分で転職活動を行う場合には、複数の企業との面接スケジュールを自分で組まなければいけませんが、エージェントサービスを利用すれば、担当のエージェントが面接日程やスケジュールなどをある程度代行してくれます。企業側の担当者との連絡や、面接日程の調整なども、基本的には担当のエージェントがやってくれるので、仕事が忙しくてなかなか複数企業と連絡を取り合う時間が取れないという方でも安心して転職活動を行うことができます。また、給与の交渉や採用辞退など、自分から直接伝えるのは気が引けるような内容であっても、担当エージェントが伝えてくれるので、交渉ごとが得意ではないという人とってはメリットとなる部分です。

では、転職活動を行うならどのような場合でもエージェントサービスを利用した方がいいのでしょうか?確かに様々なメリットがある転職エージェントサービスですが、もちろん注意すべき点もあります。まず、前提として気にしておかなければいけないことは「担当エージェントによってサービス内容に差がある」という点です。当然エージェントも人間ですので、様々な人がいます。担当についたエージェントが自分の専門分野に詳しくなかったり、企業との連絡をきちんとしてくれなかったり、やたらと高圧的だったりと、どうも信頼できないなと感じてしまったら、そのサービスを使って転職活動を続けるのは難しくなります。また、サービスにもよりますが、一度ついた担当エージェントを変えてもらうことは難しく、もし自分には合わない担当者に当たってしまったら、どれだけ魅力的な求人を扱っていても安心して転職活動を行えなくなってしまうというのもネックです。もう一点、求職者がエージェントサービスを利用するときに念頭に置いておくべきことは、「求職者を企業に入社させることによって紹介料を得る」というのが基本的なエージェントサービスのビジネスモデルですので、エージェント側のゴールは求職者を自分の紹介した企業に入社させることであるということです。これは、担当エージェントが求職者を積極的に企業に売り込んでくれるというメリットも存在する反面、あまり魅力的に感じない求人であっても、なんとか入社させようと断りにくい状況にされてしまうこともあります。もちろん、そのようなことをしないエージェントもいるので、サービスによる部分は大きいですが、明確な目標や軸を持って転職活動をしている人は、転職サイトを利用したり、直接企業に応募した方がむしろ転職活動がしやすいと感じるかもしれません。

エージェントサービスを使って転職活動を行うメリット

  • 自分にあった求人を担当エージェントが選んで紹介してくれるので、求人を探す手間が減る。
  • スケジュールや給与交渉などを担当エージェントが行ってくれるので安心できる。
  • 採用面接の練習や応募書類の添削などの転職サポートを行ってくれる。

>エージェントサービスを使って転職活動を行う際に気をつけておきたいこと

  • 担当エージェントによってサービス内容に差が出ることがある。
  • チャレンジしたい企業や、受けてみたい企業がある場合でも、スキルレベルによっては紹介してもらえないことがある。
  • 採用過程であまり魅力的ではないと感じた求人であっても、担当エージェントに入社を強く進められて断りにくくなってしまう場合がある。

デザイナーにおすすめの転職エージェントサービス

エージェントサービスを利用するメリットや、利用する際に注意しておきたいことについては、ここまでの内容でわかってもらえたと思います。ですが、実際にエージェントサービスを利用するとなると、どういったサービスを選んでいいのか迷ってしまいますよね。ここからは、実際に私が転職活動をしてきた中で、デザイナーにも使いやすいと感じたエージェントサービスや、そのサービスが扱っている求人の特徴などをご紹介していきます。

WebデザインやUI/UXデザインをやりたい人におすすめのGeekly

ウェブデザインやアプリケーションのUI/UXなど、デジタル領域でのデザインをメインでやっていきたいという人におすすめなのがGeeklyです。Geeklyには、アプリケーション・ウェブ・ゲーム製作など、クリエイティブ領域の求人や、サイト製作やアプリ制作などの案件が多く揃っています。大手のサービスに比べれば求人数自体は少なめですが、デジタル領域のクリエイションに特化しているので、そのような企業で働いてきた経験があれば何かしらの企業を紹介してくれるでしょう。

また、比較的規模の大きい企業にはなりますが制作会社の求人や、インハウスデザイナーの求人など、様々な種類のデザイナー求人があるので、どのように働きたいのか迷っている人や、色々な企業を比較検討しながら転職活動を進めたいというデザイナーが、最初に登録してみるサービスとしてもおすすめです。

基本的にはデジタルやIT関連の求人をメインに扱っているサービスなので、紙媒体やDTPなどのデザインをメインにやっていきたいという人には不向きですが、デジタル領域のデザインを広くやっていきたいという人にはおすすめできるサービスです。

紙媒体のデザインやグラフィックデザインをメインにやっていきたい人におすすめのマスメディアン

「宣伝会議」や「ブレーン」などの雑誌を出版していることで有名な宣伝会議ですが、この企業はエージェントサービスも運営しています。宣伝会議が母体となって運営しているサービスであるマスメディアンは、紙媒体・DTPなどのデザインをメインでやっていきたい方や、グラフィックデザイナーの方におすすめです。規模の大小を問わず、制作会社やクリエイティブスタジオの求人を多く取り扱っているので、広告やクリエイティブなデザインをやりたいという人であれば、マスメディアンに登録してみるといいでしょう。

また、広告制作やエディトリアルデザインなど、幅広い媒体でのデザイン求人を扱っていますので、自分の専門領域を活かして転職したいという人にもおすすめです。反面、UIやUXデザインの求人は少ないですが、ウェブ制作のコンサルティング業務や企画制作などの求人は多いので、マス向けの広告デザインをやりたいという方であれば、ウェブデザイナーであっても活躍できる求人を探すことができます。

また、サービス内容はエージェントサービスと転職サイトを合わせたような形で、エージェントと連絡を取り合いながら求人を紹介してもらうだけでなく、求職者専用のサイトから気になった企業に応募することもできます。エージェントと連携をとりながら転職活動を進めていくことが前提となるサービスと違い、求職者のペースに合わせて転職活動を行える点もメリットです。

UI/UXデザイナーの転職活動をするときに役立つReDesigner

「デザインの力を証明する」というキャッチフレーズでお馴染みのアプリケーション制作会社であるグッドパッチですが、実はReDesignerという転職支援サービスも運営しています。グッドパッチ社が様々なアプリケーションのデザインやUIを制作しているので、UIやUXデザインの求人数が多く、アプリケーションのデザインやインターフェースデザインをメインでやっていきたいという人におすすめです。

取り扱っている求人は、いわゆる大企業というよりは、デジタルプロダクトを扱うベンチャー企業が多い印象ですが、その分、熱意を持って自社のプロダクト制作に取り組んでいる企業が多く、インターフェースやUXも含めてデザインの価値を理解している企業が多いため、デザイナーが働きやすい環境を持った企業を紹介してくれるので安心感があります。

気になる点としては、一度に紹介してもらえる求人数が3〜4社と他サービスに比べて少なめなことと、じっくりと面談を繰り返して入社に至るという採用フローを採っているため、採用までに時間がかかる点でしょうか。いますぐに転職先を決めたいという方には不向きですが、アプリデザインに熱意を持っている人にはおすすめのエージェントサービスです。

大手企業のインハウスデザイナーを目指すならマイナビエージェント

国内有数の規模を誇る転職サイトであるマイナビが運営している転職エージェントサービスがマイナビエージェント。リクナビなどの大手転職支援サイトと違い、マイナビはクリエイターやエンジニアなど、職種に特化した転職支援サービスを行っているので、デザイナー職の求人も意外と多いです。また、大手企業や有名な会社の求人が多く、制作会社やベンチャー企業などはあまり取り扱っていないので、大きな企業のインハウスデザイナーとして働きたいという方におすすめです。

サービス面では「MATCHBOX」というクリエイター向けのポートフォリオ作成サービスを提供しており、自身が作成したポートフォリオを企業に直接確認してもらうことができるので、そういった部分でもデザイナーにとって転職をスムーズに進められるメリットがあります。

比較的安定した求人が多いので、「ずっと制作会社やクリエイティブスタジオで忙しく働いてきたけれど、そろそろしっかりと整備の整った会社で働きたい…」という方はマイナビエージェントを利用して転職活動を行ってみるのがいいでしょう。

まとめ:一人で転職活動をするのが不安なら、エージェントの助けを借りてみよう

いかがでしたでしょうか。

デザイナーとしてもっと様々な案件に挑戦したいというときや、ライフスタイルの変化に合わせて働き方を変えたいというときに役に立ってくれるのが転職エージェントサービスです。仕事が忙しくて時間がないというときに、転職活動をサポートしてくれるエージェントがいるととても助かりますよね。サービス内容は担当エージェントによって多少変わることもあるので、本記事で紹介した内容が全てというわけではありませんが、取り扱っている求人の性質やどういったフローで転職サポートをしてくれるのかなどといった情報は、これから転職を考えている皆様の助けになると思います。

この記事でご紹介した内容を参考にして、自分にあった転職先を見つけてみてくださいね。